【書籍紹介】タッピングセラピー／川村昌子著

『からだは驚異の修復装置！』　マコ・川村のタッピングセラピー

川村昌子先生の著書で、ストレスに対して特定の経絡上のツボを

トントンと軽くタッピングしながら、心身の不調和を解消していく

技法がイラスト入りで分かりやすく紹介されています。

精神分析の大家である神田橋條治先生の推薦文もあり、

文中にはADHDやPTSDの治療でも有名な杉山登志郎先生

との交流についても書かれてあり、今まで多くの方のこころを

救われきた経緯が分かります。

一部に聴きなれない言葉や技法が紹介されていますが、

タッピングの手技は至ってシンプルで、人間誰でもがもつ

経絡エネルギーに働きかけを行うことを主としています。

ロジャー・キャラハン先生がつくられた、思考場療法である

「ＴＦＴ」と呼ばれる経絡タッピングの手法を川村先生の多くの

臨床から独自の「ＫＡＬＧＯ」と呼ばれるアルゴリズムにして

セラピーに活用されています。

キャラハン先生は、タッチフォーヘルス・キネシオロジーや

ブレインジムなどを学ばれ、キネシオロジーの主軸である経絡

（中医学概念）や筋反射などをTFTの技法に採用していることで

有名で、こちらの本の中にもキャラハン先生と神田橋先生の

交流が記載されています。

川村先生のセラピーは、複雑性PTSDや発達障害などへの対応も

なさっているため、どなたにも可能な手技であるとはいえませんが

経絡を流すことや筋肉の反射から原因となる事象を明らかにしていく

というメソッドは、家庭や職場でも使いやすいものです。

教育目的に創始されたタッチフォーヘルスやブレインジムなどの

キネシオロジー的概念や健康に対する尺度が、医療現場にも広がりを

みせていることをうれしく思います。読みやすく奥深い本書が多くの

方の手に届くことを願っています。

有限会社ジニアスラブ　今道久惠